平成20年7月23日、藤枝市民活動センターぴゅあにおいて、『ほっと会』の記念すべき一回目の定例会が開催されました。
『ほっと会』は、何もわからない私が仲間がほしいとの思いだけで始めたものです。先のことなど何一つ考えてはいませんでした。
その当時の母(アルツハイマー型認知症)は、少し話をしただけでは認知症とは思われない上手な受け答えが出来ました。ですから私が母の物忘れの大変さを伝えても、わかってくれる人は居ませんでした。足腰も丈夫でさっさと歩いていたのでなおさらです。
伝えてもわかってもらえないという状況に、余計ストレスが溜まりました。私のこの大変さをわかってくれる人は、同じ認知症介護をしている人だけだと思いました。ですから単なる家族会ではなく、どうしても「認知症の家族会」がほしかったのです。
そしていつの間にか一人二人と会員が増えました。私よりよっぽど大変な介護をしているのに明るく前向きな方。介護だけでなく、慣れない家事もこなしながらの男性介護者の方。‘少し前の私みたい’な方など・・・そんな一人一人から私自身が介護を続ける勇気と優しさをいつも頂いています。自分の思いを口にすると、うんうんと頷いてくれる仲間がいる。そのことの大きさを一番感じているのは私かもしれません。
今、少しずつ世の中が認知症介護家族に目を向け始めました。私達の日々の想いを『ほっと会』を通して世の中に伝えていく事で私達は社会参加し、「認知症の人とその家族が安心して生活できる社会」にするための社会資源となるのではと思っています。
今は平穏な介護でも、日々変わるのが介護。悩んだ時、困った時『ほっと会』という『かけ込み寺』があるというだけで、少しは、気持ちが軽くなればと思っています。同じ立場の者どうし、支えたり支えられたり、教えたり教えられたりしながら、これからも、あせらず、こつこつ、しっかり、どっしり、そしてにこにこ・・・を忘れず、やって行きたいと思っています。
労働者協同組合法人ほっと会 代表 西山 美紀子
しばはらの聞くテレビ(やいづテレビ)、ほっと会代表西山美紀子(中央)出演回
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